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ディズニーリゾート情報/JCB THE CLASS(ザ・クラス)利用記
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震災以降、ミューザ川崎が少なくとも半年は使えない(天井落下のため)等のハード面ではもちろん、ソフト面からもエンターテイメント自粛の波が広がっています。

muzakawasaki

事実、既に購入済みだった今月の演奏会は全てキャンセルとなり、私の知る限りでは、首都圏のオケで昨日までにコンサートを予定どおり実施したのは下野竜也&読売交響楽団(3月19日:芸劇、3月20日:みなとみらい)、小泉和裕&新日本フィルハーモニー(3月24日:芸劇)くらいです。
いまだに復興への道筋が見えない多くの方々の身の上や、大震災で亡くなられた方々のことを思えば「今はそんな時期ではないだろう」と考えるのも当然だと、自身に言い聞かせていました。私にとって音楽は「生活の一部」あるいは「自己啓発の手段」だと思い込んでいたので我慢できたのですが、それは大いなる勘違いでした。こんな時期だからこそ、音楽が欲しい。人間の生の声を、音を、心を聞かずにはいられない。音楽は単に人生に潤いや刺激を与えるものではなく、命そのものなんだと気付きました。

そんな中飛び込んできたのが「東京交響楽団が出演者・プログラムを変更してまで26日に演奏会を実施する」という情報。指揮者(音楽監督)ユベール・スダーン、ソリストのアレクサンダー・ガヴリリュクが渡航自粛勧告で来日できなくなったとのこと。代役として白羽の矢が立ったのが「炎のコバケン」の愛称でおなじみの小林研一郎氏。プログラムはフランクの交響変奏曲やベルリオーズのテ・デウムから大きく変更され、モーツァルトのレクイエムとベートーヴェンのエロイカに。
計画停電、鉄道運行状況、払い戻し費用等を考えれば今の時期に開催するのは「危機管理能力・経営能力の無さ」や、いわゆる「空気の読めなさ」を露呈することにもつながりかねず、さらには大赤字を生むことが火を見るよりも明らか。一歩間違えれば楽団を潰すことにもなりかねません。余程のバカか世紀の英断か、と意見が分かれるところですが、この情報に「砂漠にオアシスを見る思い」をしたのは私だけではないはず。昨日(25日)夕刻に情報を得て、楽団事務局に問い合わせたのですが既に営業終了。JCBのコンシェルジェ・デスク等も活用しながらチケット入手を試みたのですが、結論として当日の「キャンセル待ち」での購入しかできないとのことでした。販売が開演1時間前からとのことだったので、昼過ぎにはサントリーホールへ。寒さや花粉に負けそうでしたが、16時半を過ぎると私の後ろには長蛇の列ができていました。でもキャンセルがでているのは40席程度。この人達全員が買えるわけではないのだろうな、と申し訳なく思いながらRB席を入手しました。
しかし、開演5分前になっても客席がうまりません。チケットは完売しているはずなのに。最終的には少なく見積もっても350席ほどの空席がありました。プログラム変更を知って来場しなかったのか、それとも・・・。無事を祈りつつ、静かに開演を待ちました。

開演に先立って、小林研一郎氏の呼びかけに応じ、会場の全員で起立・黙祷。そして、静かにファゴットとバセットホルンに導かれて入祭誦がはじまりました。
被災者の方々への配慮か定かではありませんが、サンクトゥスやベネディクトゥス等の奉献誦はカットされ、キリエ、セクエンツィアまでで終了。小林研一郎氏の鬼気迫る指揮は予想していたものの、演奏者と聴衆の気持ちが同じベクトルに向かったあのような演奏はかつて経験したことがなく、心臓に熱湯を注がれたような熱さに、しばし我を忘れていました。セクエンツィア最後の「ラクリモサ(その日は涙に暮れる日)」は、モーツァルトの絶筆として知られていますが、本日のパンフレットには次のような歌詞対訳が掲載されていました。

涙にくれる、その日、
人は塵から蘇り、
裁きを受けるために引き立てられる。

神よ、この者をどうかかえりみてください。
慈しみ深い主、イエスよ、
彼らに安息を与えてください。
アーメン


自身も福島県いわき市出身の小林氏。思うようにリハもできなかったと推察されるが、彼のタクトから放たれる「被災者に命を」との烈々たる思いが総勢350名のオケと合唱を美事に結束させていました。
一通りの拍手のあと、小林氏の提案でラクリモサを再度演奏することに。ただし、終演後の拍手はなしで。「亡くなられた方々への哀悼の意を込めて、客席の方も一緒に心で歌ってください」との言葉から始まった演奏は、どんな熱演もあっさりに感じさせる魔力を持つ、あのサントリーホールが唸るほどの鎮魂歌となりました。



終演後、ソリストや楽団員はもちろん、小林研一郎氏もロビーに即座にかけつけ、義援金を呼びかけていました。

solist
kobaken

70歳の体に鞭打って「そんなに大金じゃなくてもいいんです!少しでいいですから!」と叫ぶ氏に「命の演奏、ありがとうございました」と感謝の気持ちを伝えて会場をあとにしました。


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